
みなさん、こんにちは!もんきちです。
今回は、回復期と心理的安全性について考えましょう。

何回も心理的安全性がでてるけど、同じじゃないの?・・・

心理的安全性が「安全・学習・挑戦」をどう支え、患者アウトカムと組織成長を高めるのかについて考えてみましょう。
こんな方にオススメ!
- マネジメント初心者の方!
- 医療管理職の方
はじめに
回復期リハビリテーション病棟では、
**「安全に」「効率よく」「質の高いリハビリを提供すること」**が強く求められます。
しかし現場では、
- ミスを指摘されるのが怖い
- 意見を言うと面倒な空気になる
- 新しい取り組みは否定されがち
そんな“見えない空気”が、学習や挑戦を止めてしまっていることはないでしょうか。
近年、医療・ビジネスの両分野で注目されている概念が**「心理的安全性(Psychological Safety)」**です。
本記事では、回復期病棟において、心理的安全性が「安全・学習・挑戦」をどう支え、患者アウトカムと組織成長を高めるのかを、学術的根拠と現場視点の両面から解説します。
回復期リハビリにおいて「心理的安全性」がなぜ重要なのか
心理的安全性とは、**「このチームでは、自分の意見や失敗を安心して表明できる状態」**を指します。(Edmondson, 1999)
医療現場、とくに回復期では以下の特徴があります。
- 患者の状態変化が日々起こる
- 多職種連携がアウトカムに直結する
- 判断の連続が安全性に影響する
この環境で心理的安全性が低いと、
- ヒヤリハットが共有されない
- 「気づいていたけど言えなかった」が起こる
- 新人が質問できず、学習が遅れる
といった事態が頻発します。
実際、心理的安全性の高い医療チームほど、インシデント報告が多く、結果として重篤事故が少ないことが報告されています(Edmondson et al., 2016)。
つまり回復期における心理的安全性は、**「ぬるさ」ではなく「安全管理そのもの」**なのです。
心理的安全性が生む3つの価値|安全・学習・挑戦の好循環
① 安全:ミスを隠さず、事故を防ぐ
心理的安全性が高いチームでは、
- 小さな違和感
- うまくいかなかった介入
- 判断に迷った場面
が、即座に共有されます。
これは「責められないから言える」のではなく、「患者安全のために言うことが価値とされている」文化があるからです。
回復期では、転倒・誤嚥・過負荷など、小さな兆候の共有が重大事故を防ぐ鍵になります。
② 学習:質問と振り返りが当たり前になる
心理的安全性が確保されると、
- 「これ、なぜですか?」
- 「自分はこう考えましたがどうでしょうか?」
といった学習行動が自然に生まれます。
研究でも、高パフォーマンスチームの最大要因は心理的安全性であると結論づけられました。
回復期病棟においても、学習が活発なチームほど
- 評価の精度
- リハプログラムの質
- 退院支援の一貫性
が向上しやすいことは、現場感覚としても明らかです。
③ 挑戦:標準を超えるリハビリが生まれる
心理的安全性がある職場では、「前例がないからやらない」ではなく、**「まず試してみよう」**という空気が育ちます。
- 新しい評価方法
- 多職種カンファの工夫
- 患者参加型の目標設定
これらはすべて、挑戦できる環境があって初めて生まれます。
挑戦は失敗を伴います。
だからこそ、心理的安全性がなければ、回復期病棟は「守りの組織」になってしまうのです。
回復期病棟で心理的安全性を高める具体策|管理職ができること
① 管理職が「正解を言わない」
回復期の管理職に求められるのは、答えを示すことより、問いを投げることです。
- 「どう思う?」
- 「他に選択肢はある?」
この姿勢が、発言してもいい空気をつくります。
② 失敗を「個人」ではなく「仕組み」で捉える
インシデントやうまくいかなかったケースを、
❌「誰が悪かったか」
⭕「なぜ起きたのか」「次に防ぐには」
と扱うだけで、職場の心理的安全性は大きく変わります。
③ 振り返りの場を“評価抜き”で設計する
回復期では忙しさから、振り返りが「反省会」になりがちです。
あえて、
- 良かった点
- 学び
- 次に活かすこと
だけを話す時間を設けることで、学習と挑戦が継続する文化が育ちます。
まとめ
回復期リハビリテーション病棟において、心理的安全性は「理想論」ではありません。
それは、
- 患者の安全を守り
- スタッフの学習を促し
- 組織として挑戦し続ける
ための土台です。
心理的安全性がある職場では、人は守りに入らず、前を向きます。
回復期だからこそ、安心して意見を言え、学び、挑戦できる環境づくりが、患者アウトカムと組織の未来を同時に支えていくのです。

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