
みなさん、こんにちは!もんきちです。
今回は、看護師の転職事情を考えていきたいと思います。

看護師はまた状況が違うのでは?

管理職として、他職種の動向を把握して共有していくことは大切ですね!
こんな方にオススメ!
- マネジメント初心者の方!
- 医療管理職の方
はじめに
近年、看護師の転職率は高止まりを続けており、その背景には職場環境や人間関係、キャリアの不透明さなど、複数の課題が浮き彫りになっています。
一方、同様に「人を育てて定着させる」ことに苦労しているのがリハビリ専門職の現場。看護師業界で見られる転職動向と対策事例は、リハビリ現場の人材育成にも多くのヒントを与えてくれます。
この記事では、看護師の転職状況を深掘りしながら、リハビリ専門職の職場改善や定着率向上に活かせる実践策をご紹介します。
看護師転職の現状と背景
看護師の転職率は、厚生労働省の調査によれば約11〜15%とされ、特に若手の離職が目立っています。その背景には、以下のような理由があります。
●転職理由の主な傾向:
- 人間関係のストレス(上司との不和、チーム内の摩擦)
- 過重労働とシフトの不安定さ
- キャリアの見通しが立てにくいことへの不安
また、近年ではZ世代を中心に「ライフワークバランス」や「自分らしさを活かせる職場」を重視する傾向が強くなっています。この価値観の変化に職場が追いつけないことも、離職要因の一つです。
教育担当者の負担も大きく、現場の中堅が疲弊しているケースも多数。結果として、育成体制の不備がさらなる離職を招く負のスパイラルに陥っている現状があります。
リハビリ専門職との共通課題と違い
では、こうした看護師業界の状況は、リハビリ専門職とどう重なるのでしょうか?実は、以下のような共通点が存在します。
●共通する課題:
- チーム内の人間関係ストレス
- 教育負担の偏り(新人指導の属人化)
- やりがいはあるが、継続が難しい職場環境
しかし、看護師とリハビリ職では、定着率に若干の差があり、看護師の方が離職率が高い傾向にあります。その理由の一つに、「役割とキャリアの見える化」があります。
看護師業界では、すでに多くの施設がクリニカルラダー(能力段階制度)やジョブローテーションを導入し、キャリアの可視化を進めています。
これは、リハビリ職にも応用できる制度であり、職員が「どこを目指せばよいか」を理解できる環境づくりに役立ちます。
看護師の転職理由をヒントにした、リハビリ職の定着・育成戦略
ここからは、看護師の転職事例から得られた教訓をもとに、リハビリ専門職が実践できる具体策を紹介します。
「辞めたい理由」を反転させた職場づくり
- 指導者への過度な負担を減らす → 教育のチーム制
- 上司との距離感が離職要因 → 1on1ミーティングの定期化
- キャリアの見通しがない → キャリアマップの提示と共有
中堅スタッフが辞めない「居場所」づくり
- スタッフルームの機能見直し(物理的・心理的スペースの確保)
- 中堅に「相談役」や「メンター」としての役割を付与し、成長を実感できる仕組みを導入
現場で活かせる小さな行動プラン
- 月1回の業務フィードバック面談
- スキル評価シートの運用(「できた」「教えられる」レベルを可視化)
- 役割分担表の明示と定期更新
これらは一見地味ですが、日々の業務の中で定着率やモチベーションを大きく左右します。
まとめ
看護師の転職事情から見えるのは、「働き続けたい」と思わせる職場には、明確なキャリアの道筋と、安心して相談できる環境が備わっているということです。
リハビリ専門職の現場でも、同じような課題が多く存在しますが、看護師業界が積み重ねてきた制度や改善策は、十分に応用可能です。
小さな改善の積み重ねが、大きな離職防止につながる今、他業種の「リアル」から学ぶ視点が、リハビリ現場にとって新たな突破口になるでしょう。
コメント