急性期整形外科で進む『退院支援チームモデル』構築:リハビリ主導で変わる退院の質

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もんきち
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みなさん、こんにちは!もんきちです。

今回は、退院支援について考えましょう。

スタッフ
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急性期のモデル?

もんきち
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退院支援とリハビリスタッフの関わりについて考えてみましょう。

こんな方にオススメ!

  • マネジメント初心者の方!
  • 医療管理職の方

はじめに

退院支援は「入院が終わるころに始まるもの」ではありません。
特に急性期整形外科では、術後早期から“退院を見据えた支援”が求められます。
しかし現実には、看護師やMSW任せの調整に終始し、リハビリ職が十分に関与できていないケースも少なくありません。

本記事では、そんな現状を打破するために注目されている
**「退院支援チームモデル」**の構築について、学術的根拠と実践例を交えながら解説します。
チームの力で「退院の質」をどう変えられるのか――その全貌を見ていきましょう。


急性期整形外科における退院支援の現状と課題

急性期整形外科病棟では、手術件数の増加とともに「在院日数の短縮」と「スムーズな地域連携」が重要な課題となっています。
しかし現場では、退院支援が看護師やMSW(医療ソーシャルワーカー)に偏り、リハビリ職種の専門的視点が十分に活かされていないケースが多く見られます。

実際、厚生労働省の「地域包括ケアシステム推進会議(2023)」によると、退院支援における多職種連携不足が再入院リスクを高める要因とされています。
また、リハ職が早期から退院調整に関与することで在院日数が短縮したとの報告があります。

このように、医療の質向上と病床稼働率の両立には「退院支援チームモデル」の構築が欠かせません。


退院支援チームモデルの構築と実践プロセス

効果的な退院支援を行うには、「多職種の協働」が必須です。
チーム構成は、医師・看護師・リハビリスタッフ・MSW・薬剤師が中心。週1回の退院カンファレンスを設け、患者ごとの生活目標・退院先・必要支援を明確に共有します。

さらに重要なのは、「入院初期からの退院見通し設定」です。
入院3日以内にADL・IADL評価を実施し、退院後の生活動作に必要なリハビリ量と社会資源の見通しをチームで立案します。これにより、医療から在宅への移行が途切れずスムーズになります。

実際、急性期整形外科病院では、退院支援チーム導入後に在宅復帰率が78%→92%へ改善。在院日数も平均17日→13日に短縮したというデータが報告されています。


リハビリ主導で変わる「退院支援の質」

退院支援の中心にリハビリ職が入ることで、「退院後の生活像」を具体的に描くことが可能になります。
特に、家屋調査・動作予測・介護環境の調整はリハ職の専門領域です。これらを踏まえた支援は、単なる「退院調整」ではなく、生活再建支援へと質を高めます。

また、理学療法士や作業療法士がチームの調整役を担うことで、医師・看護師間の情報伝達が効率化し、退院支援会議が形式的ではなく“機能的”に変化します。
この流れこそが、急性期整形外科における「退院支援チームモデル」の核心といえます。


🔹STEP4:まとめ・要約

急性期整形外科における退院支援の鍵は、「早期介入×多職種協働×リハビリ主導」にあります。
従来の“退院間際の調整型支援”から、“入院初期の戦略的支援”へとシフトすることで、在院日数の短縮・再入院予防・患者満足度の向上を実現できます。

リハビリ職が主導する退院支援チームモデルは、医療の質を高めるだけでなく、地域包括ケアの中核となる存在へ進化していくでしょう。

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