回復期リハのバイタル管理完全ガイド:負荷量・活動量評価でリスクを最小化する方法

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もんきち
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みなさん、こんにちは!もんきちです。

今回は、人材育成について考えましょう。

スタッフ
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専門職の育成って難しいですよね・・・

もんきち
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「辞めない・育つ・活躍する」組織をつくる方法について考えてみましょう。

こんな方にオススメ!

  • マネジメント初心者の方!
  • 医療管理職の方

はじめに

回復期リハビリテーションでは、
「安全」と「効果」をいかに同時に成立させるかが最大の課題になります。
その鍵となるのが、
バイタルデータ・負荷量・活動量を正確に評価し、適切なリスク管理を行うこと。

本記事では、学術的根拠をもとに、回復期で事故を防ぎつつ最大の効果を引き出すための**“実践可能な評価と運動処方”**を完全ガイドとしてまとめました。

なぜ回復期ではバイタル・負荷量・活動量の管理が必須なのか?

回復期患者の多くは、急性期からの脱却直後であり、循環器・呼吸器・代謝系の脆弱性を残していることが多い。

さらに、高齢者では

  • 脱水
  • 栄養不良
  • サルコペニア
  • 自律神経機能低下

によって、わずかな負荷でもバイタル変動を起こしやすい


🔍学術的根拠①

バイタル変動は転倒・心血管イベントのリスクに直結。
→ 高齢者は運動中の収縮期血圧の急上昇が虚血イベントと関連(研究多数)。

🔍学術的根拠②

活動量が多いほどFIM利得が大きい。
Osteras 2016:回復期における「歩行量」と「退院後のADL自立度」には強い相関。

🔍学術的根拠③

適切な負荷量設定で筋力増加・ADL改善が最大化。
→ 中強度運動は高齢者の機能回復に最も効果的(ACSMガイドライン)。


つまり回復期では、

❌「危なくないように低負荷で様子を見る」
ではなく
⭕「安全を維持しつつ必要な負荷を正確に投与する」

という“精密な運動処方”が求められる。


バイタルデータ・負荷量・活動量の正しい評価


① バイタルデータの基準と“危険サイン”

【心拍数(HR)】

  • 安静時: 60〜90 bpm
  • 運動中は Karvonen法で目標設定
  • HR > 130(高齢者) は要注意
  • 不整脈・著明な変動は即中止

【血圧(BP)】

  • 運動中の安全基準
    • 収縮期 90〜180mmHg
    • 拡張期 50〜100mmHg
  • **急激な上昇 20mmHg↑**は危険信号

【SpO2】

  • 92% 以下 → 運動中止
  • 93〜95% →軽負荷で様子観察

【呼吸数(RR)】

  • 12〜20回
  • 運動中 30回以上は危険

② 負荷量評価の指標

■ RPE(Borgスケール)

  • 回復期で最も使いやすい
  • RPE 11〜13(ややきつい)=中強度
  • 高齢者の安全・効果のバランスが良い

■ METs

  • 3〜4 METs = 回復期の“適正帯”

■ 心拍予備率(HRR)

  • より精密な負荷設定が可能

③ 活動量評価(エビデンスあり)

  • 歩数:4,000〜6,000歩/日でADL改善が最大化
  • 歩行速度:0.8m/s到達で「社会的自立」レベル
  • 実活動時間:50分以上でFIM利得が大きい
  • 1日の立位時間が歩行能力の改善と強く相関

数字を見るだけでなく、
活動“質”を生活モデルに結びつけることが重要


安全で効果的なリハ負荷設定とリスク管理フロー


① ゾーン制(安全帯)の導入が最強

✏️ 緑ゾーン:安全

  • バイタル安定
  • RPE 9〜11
  • 会話可能
    👉 中強度運動へ進行可

✏️ 黄ゾーン:注意

  • HR上昇、呼吸困難感
  • RPE 13〜14
    👉 負荷調整・休息導入

✏️ 赤ゾーン:危険

  • めまい、胸痛、SpO2低下
  • RPE > 15
    👉 即座に運動中止・医師報告

② セッション前・中・後の評価フロー

Before(前)

  • バイタルチェック
  • 前日の活動量
  • 起立時の血圧変動

During(中)

  • HR・RPEを5分ごと
  • 呼吸数
  • 顔色・冷汗・呼吸パターン

After(後)

  • バイタル回復時間をチェック
  • HRが10分で安静近くまで戻るか?
  • 遅延性の息切れ・疲労の発生

これにより、
「適切な負荷投与」と「急変リスク回避」が両立できる。


③ 多職種と共有すべき“3つの指標”

  1. 運動中の最大RPE
  2. 運動後の心拍回復(HRR)
  3. 1日の活動量(歩数/活動時間)

これらを共有すると、医師・看護師・リハビリ職・ケアワーカーが同じリスク基準を共有できるチームに変わる。

まとめ

  • 回復期では、バイタル変動や急変のリスクが潜在的に高い
  • 負荷量・活動量の管理はADL改善を左右する
  • RPE・HR・METs・歩数・活動時間の“数値化”が安全と効果の両立に不可欠
  • ゾーン制により負荷設定が一目で判断できる
  • 多職種で基準を共有すれば“事故ゼロ”に近づく

回復期リハビリは、安全な負荷設定こそが機能改善の最大の武器です。
評価が変われば、リハの成果も変わります。

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