
みなさん、こんにちは!もんきちです。
今回は、自組織の取り巻く状況を整理するツール。
「VRIO分析」について説明します

VRIO?
また、新しい横文字ですね・・・

病院でも使えるフレームワークなので、使い方を覚えて、頭の中を整理しましょう!
こんな方にオススメ!
・マネジメント初心者の方!
・頭の整理方法について知りたい方!
・組織管理について何から手を付ければいいかわからない方!
目標
自院と周辺の医療施設を比較し、競争の優位性を得ているかを判断できる「VRIO分析」について使用方法を身につける!
はじめに
今回は、医療分野におけるVRIO分析について考えてみたいと思います。この分析手法は、企業の競争優位性を評価するためのフレームワークとして広く使用されていますが、医療界でも有効に活用できます。まずは、VRIO分析の基本的な構成要素について見ていきましょう。
VRIO分析の各要素を説明
VRIO分析は、以下の四つの要素から成り立っています。
- Value (価値): その資源が競争優位性を生むためにどれだけの価値を持っているか。
- Rarity (希少性): その資源が他の競合にはどれだけ少ないか、または独自性があるか。
- Inimitability (模倣困難性): 他の企業がその資源を模倣するのがどれだけ難しいか。
- Organization (組織): その資源を最大限に活かすための組織の能力があるかどうか。
これらの要素をしっかりと分析することで、医療機関が持つリソースがどのように競争優位を生み出すのかを理解することができます。
VRIO分析の目的と意義
医療機関がこの分析を行うことで、効率的な資源配分や戦略的な意思決定が可能になります。特に、医療分野では限られた医療資源をどう効果的に運用するかが重要な課題です。

自分たちが提供している医療は、患者のニーズにあった医療を提供できているか?
合致しているところは、多めに資源をあて、合致していないところは見直しが必要ですね!
VRIO分析のやり方と進め方
VRIO分析は、単に4つの視点から評価を行うだけでは効果的に活用できません。正しい分析を行うために、以下の手順に従って進めていきましょう。
分析の目的・ゴールを設定する
まず、VRIO分析を実施する目的や目標を明確にしましょう。例えば、自院の強みを把握して偉業収入を強化したい、または自院が提供しているサービスの見直しを行いたい。といった具体的な目的が考えられます。分析は時間がかかるため、効率的に進めるためには、目標設定を細かくしすぎないように注意が必要です。
経営資源を棚卸しする
次に、自社の経営資源を棚卸して把握します。バリューチェーン分析を用いると、各事業工程ごとに経営資源を明確にすることができます。人材、物資、資金などの経営資源を分類し、各要素の機能を洗い出します。

経営資源の棚卸しなんてイメージできません。

細かいデータ収集は難しいので、簡易的に行う場合は、他院の特徴を決算報告書、ホームページなどを使いながら代用しましょう。例えば、手術件数、救急受入件数など、別データで見る方が使いやすいです。
比較する競合他社を選定する
「希少性(Rarity)」や「模倣可能性(Inimitability)」を評価するためには、競合相手との比較が必要です。選定する競合相手によって評価内容が変わりますので、まずは同じ地域・規模、そして類似している運営形態にあたる、競合相手に絞ることが重要です。
4つの視点から評価する
Value 価値があるか | Rarity 希少性があるか | Inimitability 模倣しにくいか | Organization 組織体制は適切か | 競争優位性はどの程度か | |
例 内視鏡手術 当院 | ○ | ○ | ○ | ○ | 医師に依存しており、一時的になる可能性 |
B病院 | ○ | ○ | ○ | ー | ー |
これまでのステップを終えたら、4つの視点から評価を行います。評価は「V(価値)→R(希少性)→I(模倣可能性)→O(組織能力)」の順に、各要素についてYESまたはNOで評価し、競争優位性を確認します。
全てのVRIO要素が「YES」の場合、持続的な競争優位性があると判断できます。

要は、唯一無二の強み!ですね。
一方で、いずれかの要素が「NO」の場合は、その要素に基づいて戦略を見直す必要があります。

当院は他院と比較しても、名実ともに圧倒しているので、この強みを最大限活かすところに人員を配置することが大切ですね!
ただ、手術は医師に依存するため、リハビリとしては、術前や術後のリハビリ介入方法を検討する必要があります。医師だけでなく、組織として強くなることで本当の唯一無二になるでしょうか。
VRIO分析の注意点
分類して終わりでなく、先ほどのように、「だから自分たちは、この点に着手しなければいけない!」と具体的な行動ベースまで落とし込みましょう!
まとめ
VRIO分析の全体的なイメージはできましたか?
VRIO分析は、医療分野においても重要な役割を果たすことが明らかになりました。今後の医療経営や運営において、より効果的に資源を活用し、持続可能な戦略を構築するためには、この分析手法を積極的に取り入れていく必要があります。

今回は以上です。
要は、「SWOT分析」などもそうですが、自分たちの立ち位置と強みや弱みを様々な角度から明確にしよう!ということですね!
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