
みなさん、こんにちは!もんきちです。
今回は、チーム改革について考えましょう。

今のままじゃダメ?・・・

チームを“共感で動く組織”へと変えるための実践的なプロセスについて考えてみましょう。
こんな方にオススメ!
- マネジメント初心者の方!
- 医療管理職の方
はじめに
リハビリ現場で働く管理職の多くが、日々の業務に追われながら、
「チームがなぜこの方向に進むのか」「自分たちの目的は何なのか」
という問いを見失いがちです。
数値目標、加算、効率化。
どれも組織運営には欠かせませんが、それだけではチームは動かない。
本来、リハビリという仕事の根底には、“人の回復を支える”という強い物語があるはずです。
そこで今、注目されているのが「デザイン思考(Design Thinking)」を軸にしたマネジメント。
デザイン思考とは、単に新しいアイデアを生む技法ではなく、
「なぜ?」を深掘りし、共感から組織の目的を再定義するためのリーダーシップ手法です。
本記事では、リハビリ管理職がデザイン思考を活用して
チームを“共感で動く組織”へと変えるための実践的なプロセスを、
学術的根拠と実例を交えて解説します。
「なぜ、この仕事をしているのか?」
その問いをもう一度、現場に取り戻すために――。
リハビリ現場における「なぜ」の喪失
「なぜ、このリハビリをしているのか?」
この問いに即答できる現場は、実は多くありません。
医療・介護制度の変化に追われ、データ入力や報告業務が優先されるうちに、“目的よりも手段が先行する組織” になっているケースが増えています。
自己決定理論(Deci & Ryan, 2000)によれば、人は自らの行動に「意味」や「目的」を感じたとき、最大のモチベーションを発揮します。
つまり、リハビリ組織における「なぜ」の喪失は、チームの成長を止める見えない壁となるのです。
デザイン思考がリーダーに必要な理由
「どうすればうまくいくか」より、「なぜ、それをするのか」。
この思考転換を促すのが**デザイン思考(Design Thinking)**です。
IDEO社の提唱する5ステップ(共感→定義→創造→試作→テスト)は、もともと製品開発手法でしたが、近年では組織開発や医療マネジメントにも応用されています(Brown & Wyatt, 2010)。
リハビリ現場での「共感(Empathy)」は、患者だけでなく、スタッフ同士の感情や価値観を理解することから始まります。
管理職が“データの上の課題”ではなく、“人の中にある課題”に目を向けることで、チームの関係性が変わります。
この過程でリーダーは、「答えを出す人」ではなく「問いを導く人」へ。
それが、デザイン思考型リーダーの第一歩です。
「なぜ」を軸にしたチーム再構築の実践例
あるリハビリ施設では、毎月1回「Why Workshop」を開催。
テーマは「私たちはなぜこの職場にいるのか?」というシンプルな問い。
スタッフは付箋に自分の想いを書き出し、互いの価値観を共有します。
すると、「患者に安心を与えたい」「自分の技術を地域に還元したい」など、普段の会話では出てこない“原点の言葉”が次々と現れました。
これをもとに組織理念を再定義し、業務改善やチームビルディングにつなげた結果、離職率が下がり、職員の満足度が向上したと報告されています(Liedtka, 2018)。
💡まとめ:「なぜ」を問う勇気が、リハビリ管理職の真価を決める
デザイン思考は、単なる発想法ではありません。
それは、「現場の静かな声に耳を傾け、もう一度“なぜ”を問う勇気を持つこと」です。
数字や成果の裏にある“人の想い”を見つけ出すことで、組織の目的は再び息を吹き返します。
そしてその中心に立つのが、“問いを育てるリーダー”=デザイン思考型リーダーなのです。

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