
みなさん、こんにちは!もんきちです。
今回は、リーダー育成の国際基準について考えたいと思います。

国際基準?

日本だけでなく、広く視野を広げましょう!
こんな方にオススメ!
- マネジメント初心者の方!
- 医療管理職の方
はじめに
医療の質を高め、チームを牽引できるリーダーの育成は、今や世界的な課題となっています。特にリハビリ専門職において、従来の「経験重視」では限界があり、より体系的で国際的な基準が求められる時代です。この記事では、WHOが発表した最新レポートをもとに、医療リーダー育成の国際標準と日本における課題を読み解き、実践的な戦略を考察します。
国際機関が定義する「医療リーダー」の標準像とは?
国際的にみると、「医療リーダー」は単なる役職者ではなく、組織文化を醸成し、政策提言や意思決定に貢献する存在として定義されています。
特にWHOは『Investing in the Power of Nurse Leadership』の中で、リーダー育成に不可欠な6つの能力(戦略的思考、チーム構築、政策理解、資源管理、倫理的判断、変革実践)を提示しています。これらはリハビリ専門職にも通じる普遍的要素です。
一方、日本では医療現場でのリーダー像が「経験年数」によって定義される傾向が強く、役割の明確化が十分ではありません。このギャップが、育成方針の不在や人材流出の要因となっている可能性があります。
現場との乖離―なぜリハビリ現場では国際基準が浸透しないのか
リハビリ専門職においても、リーダー層が曖昧な役割を担わされることが多いです。
教育制度が現場ごとに属人的であり、明確な育成方針が共有されないまま、「なんとなく昇格する」といった、状況が常態化しています。WHOが中東地域で行ったリーダー育成プログラムの中間報告でも、こうした属人性の課題が指摘されています。
また、日本の医療機関では管理職とプレイヤー業務の両立を求められる場合が多く、リーダーに必要な研修・メンタリングの時間が確保できていません。
国際基準を活かすための育成戦略と日本への示唆
解決の鍵は、リーダー育成を“制度”として整備することです。
例として、英国NHSでは“Clinical Leadership Fellows”制度が存在し、リーダーシップトレーニングやメンタリングが組織的に行われています。WHOの報告では、参加型・分散型のリーダーシップが医療の質とチーム力を高める鍵とされています。
日本でも、研修制度の見直し、職務評価の仕組み化、OJTとOff-JTのバランス設計など、持続可能な育成戦略が求められる。
まとめ
リハビリ専門職の未来は、「経験」から「能力」へと進化する転換点にあります。WHOが提示する国際標準に学びながら、日本の現場での実装には文化・制度への適応が必要です。今こそ、属人的な教育から脱却し、持続可能な人材育成システムを築く時期に来ているのではないでしょうか。
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