
みなさん、こんにちは!もんきちです。
今回は、採用のミスマッチを防ぐ方法について考えたいと思います。

そんなのコントロールできるの?

採った数ではなく、定着した質にフォーカスしていきましょう!
こんな方にオススメ!
- マネジメント初心者の方!
- 医療管理職の方
はじめに
2024年度診療報酬改定では、医療機関における人材確保と処遇改善の一環として「ベースアップ評価料」が新設されました。これにより、給与面での改善が進む一方、「採用してもすぐ辞めてしまう」という根本的な課題は依然として残っています。
リハビリ専門職の人材不足が続く今、単に人を集めるだけでは意味がありません。重要なのは、“採用のミスマッチを防ぎ、定着率を高める”こと。そのために必要なのは、採用前から始まる丁寧な情報発信と関係構築です。
本記事では、リハビリ専門職の採用でミスマッチを起こさないために、採用前にできる3つの工夫を紹介します。
採用前に“組織の本当の姿”を見せる
採用の第一歩は、応募者に「自分がここで働く姿をイメージしてもらうこと」です。そのためには、リアルな情報発信が欠かせません。
SNSや職場見学の活用
InstagramやX(旧Twitter)で、日々のスタッフの様子や職場の雰囲気を発信することで、応募者との心理的距離を縮められます。特にZ世代にとっては、「見える情報」が安心感につながります。
組織理念・ビジョンの共有
採用サイトや説明会で「私たちが大切にしていること」を明示することが、応募者の共感を呼びます。単に条件だけで判断される採用ではなく、価値観の一致による“長く働ける関係”を育てることができます。
**事例紹介:**ある地域密着型の回復期リハ病院では、Instagramでスタッフの誕生日風景や勉強会の様子を発信したところ、「ここで働きたい」という問い合わせが増加しました。結果的にミスマッチのない応募が集まり、採用後の離職率も低下しました。
面接での“価値観のすり合わせ”を丁寧に行う
面接はスキルや経歴の確認だけではなく、価値観の適合性を確かめる場でもあります。ここでの工夫が、採用後の「こんなはずじゃなかった…」を防ぎます。
実務に近いやり取りを体験させる
模擬カンファレンスへの参加や現場スタッフとの意見交換を面接に取り入れることで、応募者はリアルな職場の雰囲気を体感できます。
「こんな人と働きたい」を具体化する
組織の求める人物像をあらかじめ明示することで、応募者は自己との一致を確認できます。「誰でも歓迎」ではなく、「こういう考え方を大切にする人を求めています」という姿勢が、ミスマッチを防ぎます。
**事例紹介:ある訪問リハ施設では、採用面接時に半日同行実習を導入。「実際にやってみたから決意できた」と語る入職者が多く、入職後のギャップが減ったと評価されています。
入職後3ヶ月を“定着支援期間”として整備する
採用成功は「入職」で終わりではなく、「定着」で完了します。特に入職直後の3ヶ月は、最も離職リスクが高い期間。この期間を戦略的にフォローすることが重要です。
メンター制度の導入
先輩スタッフが一人ひとりに寄り添い、困りごとを相談しやすい環境を整えることで、孤立感を減らし、安心感を与えられます。
双方向のフィードバック体制
定期的な1on1面談を設け、現場の不安や疑問を早期にキャッチし対応する体制を整えることが、離職防止につながります。
**事例紹介:オンボーディングシートを活用し、目標・不安・成果を言語化して記録する仕組みを整えたクリニックでは、「振り返りができて前向きになれる」と新人の定着率が向上しました。
※オンボーディングシートとは、組織に新しいメンバーが加わった際に、スムーズに職場に馴染み、業務に慣れるためのサポートを計画的に行うためのツールです。
まとめ
採用の本質は「採った数」ではなく、「定着した質」です。リハビリ専門職という専門性の高い分野では、ミスマッチの代償が大きくなります。
本記事で紹介した3つの工夫は以下の通り:
- 採用前から組織のリアルを発信する
- 面接時に価値観のすり合わせを行う
- 入職後のフォロー体制を戦略的に整える
これらを実践することで、「長く働きたい」と思ってもらえる組織づくりが可能になります。
ベースアップ評価料を生かすためにも、「賃上げだけで終わらせない」人材戦略がこれからのスタンダードです。
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