
みなさん、こんにちは!もんきちです。
今回は、チームが気持ちよく働けるための科学について考えましょう。

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ウェルビーイング経営(Well-being Management)**の観点から考えてみましょう。
こんな方にオススメ!
- マネジメント初心者の方!
- 医療管理職の方
はじめに
「最近、職場の空気がいいな」「あの人と話すと、なぜか元気が出る」――そんな感覚を覚えたことはありませんか?
それは偶然ではなく、**心理的安全性(psychological safety)**という“チームが気持ちよく働けるための科学”が関係しています。
リハビリの現場は、患者の回復を支える高度なチームワークが求められる場所です。
しかし、忙しさや上下関係の中で「意見を言いにくい」「失敗を指摘しづらい」空気が生まれると、
スタッフのモチベーションや協働性、そして患者ケアの質にまで影響を及ぼします。
本記事では、心理的安全性を軸に“気持ちよく働けるリハビリ職場”の条件を、
**ウェルビーイング経営(Well-being Management)**の観点から解き明かします。
科学的根拠と具体的な実践例をもとに、「リハビリ現場における幸せな働き方」を再定義していきましょう。
リハビリ職場における“気持ちよく働ける”とは何か
「今日はなんだか、職場の空気がいいな。」
そう感じる日、スタッフ同士の連携は自然とスムーズになります。
この“気持ちよく働ける”感覚を、心理学的には**ウェルビーイング(well-being)**と呼びます。
単なる「楽しい」「ストレスが少ない」という主観だけでなく、意義・成長・貢献感などが統合された幸福感のことです。
ハーバード大学のAmy Edmondson教授が提唱した心理的安全性とは、「罰や恥の恐れなく、自分の意見を言える状態」を指します。
リハビリ職場では、専門職が多職種連携を通して患者の回復を支えるため、この心理的安全性が非常に重要です。
特に「できない」と言えること、「わからない」と共有できる環境は、事故防止・教育・チーム成長のすべてに直結します。
心理的安全性が生産性とウェルビーイングを高めるメカニズム
Googleが2012年に行った有名な「Project Aristotle」では、最も成果を出すチームの共通点は心理的安全性だったと報告されています。
また、Deloitte(2020)の研究では、心理的安全性が高い組織は生産性31%向上、離職率27%減少というデータも示されています。
リハビリ現場では、この効果がより顕著です。
たとえばカンファレンスで「このプラン、少しリスクがあるかもしれません」と若手が発言できる環境があるかどうか。
その一言が、患者安全と職員教育の両方を守る鍵になります。
心理的安全性があるチームでは、「相談」「提案」「共感」が循環します。
その結果、スタッフのストレスが減り、心身のウェルビーイングが高まる。
つまり、「気持ちよく働ける」状態は偶然ではなく、科学的に設計できるものなのです。
心理的安全性を育てる実践ステップ
では、どうすれば心理的安全性を高められるのでしょうか。
リハビリ管理職やチームリーダーには、次の3つの行動が鍵となります。
- 傾聴する:意見を遮らず、感情の背景を理解しようとする姿勢。
- 承認する:結果よりも「挑戦したプロセス」を評価する。
- 透明に伝える:意図や判断を明確に共有し、誤解を防ぐ。
メンバー側にもできる行動があります。
感謝を言葉にする「Thank you文化」、自分の弱さを共有する「自己開示」、互いに支え合う「ピアサポート」。
これらの行動が職場の信頼関係を強化します。
そして、心理的安全性の高いチームが増えると、リハビリ施設全体のウェルビーイング経営が機能し始めます。
制度(働きやすさ)と文化(支え合い)が両輪で動く――
それが、「気持ちよく働ける職場の科学」です。
まとめ
リハビリ現場の“気持ちよく働ける”職場には、偶然ではなく心理的安全性という土台があります。
誰もが安心して意見を出し、互いの努力を認め合う。
その環境がスタッフの幸福度を高め、患者により良いリハビリを届けることにつながります。
ウェルビーイング経営は、経営理念ではなく日々の関わりの積み重ね。
リハビリの現場こそ、「心理的安全性が支える職場の科学」を実践できる場所なのです。

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