
もんきち
みなさん、こんにちは!もんきちです。
今回は、回復期リハに本当に必要なKPIについて考えましょう。

スタッフ
単位数じゃないの?・・・

もんきち
具体的かつエビデンスに基づく指標設計について考えてみましょう。
こんな方にオススメ!
- マネジメント初心者の方!
- 医療管理職の方
はじめに
回復期リハビリテーションの現場では、「頑張っているのに評価されない」「成果をどう説明すればいいかわからない」そんな声をよく耳にします。
その背景にあるのが、KPI(重要業績評価指標)の不在、あるいは誤った設定です。
本記事では、回復期リハに本当に必要なKPIとは何か、そして「週150分活動量」「平均セラピー時間」といった具体的かつエビデンスに基づく指標設計を、管理職視点でわかりやすく解説します。
なぜ回復期リハにKPIが必要なのか?
回復期リハビリテーションでは、これまで「頑張っている」「しっかり介入している」という
感覚的な評価が主流でした。
しかし、診療報酬改定・人材不足・在院日数短縮という環境下では、“成果を数値で説明できない部門”は経営上の弱点になります。
KPI(Key Performance Indicator)とは、単なる管理指標ではなく、
- 現場の行動をそろえる
- 成果を可視化する
- 改善の方向性を示す
ための共通言語です。
✔ 回復期にKPIが必要な理由
- FIM改善や在宅復帰率は「結果指標」であり、現場で調整しにくい
- 活動量・介入量は「プロセス指標」であり、現場でコントロール可能
- KPIがないと「量をやったか」「忙しかったか」で評価されてしまう
KPIは、現場を守るための盾でもある。
回復期で設定すべきKPIと学術的根拠
① 週150分以上の活動量(Total Physical Activity)
🔹 学術的根拠
- WHO身体活動ガイドライン
→ 中強度以上の身体活動 週150分以上で健康効果が最大化 - 回復期患者でも、活動量が多い群ほどFIM利得・歩行自立率が高い(複数研究)
🔹 回復期向けKPI例
- 週150〜210分の実活動量
- セラピー外活動(病棟歩行、立位、ADL含む)
- 「実施時間」ではなく
“身体を使った時間”を評価対象にする
👉 ポイント
セラピー時間だけでなく、「病棟でどれだけ動けているか」をKPIに含めることで生活モデルへ直結する。
② 平均セラピー時間(1日あたり)
🔹 学術的根拠
- 回復期では介入量と機能回復に正の相関
- ただし「長ければ良い」わけではなく、適切な強度・集中度が重要
🔹 KPI例
- 1日平均 120〜150分(疾患別で調整)
- OT・PT・STの合算時間
- キャンセル率も併せてモニタリング
👉 注意点
- セラピー時間KPI単独運用は「無理な延長」「質の低下」を招く
- 必ずアウトカム指標とセットで評価する
③ 活動量×アウトカムKPI(組み合わせ指標)
| KPI項目 | 目的 |
|---|---|
| 週活動量150分以上達成率 | 行動量の底上げ |
| FIM利得/週 | 効果測定 |
| 歩行速度改善率 | 生活自立 |
| 在宅復帰率 | 経営・地域評価 |
👉 重要
「活動量が増えたのにFIMが伸びない」
→ 介入内容・負荷設定を見直す材料になる。
KPIを形骸化させない運用設計
① KPIは“評価”ではなく“改善ツール”
KPIが失敗する最大の理由は、
❌「管理職がチェックするための数字」
になってしまうこと。
成功するKPIは、
⭕「現場が自分たちで改善に使う数字」
② 現場が動くKPI運用のコツ
- 3〜5個に絞る(多すぎない)
- 毎週カンファで1分共有
- 個人評価ではなくチーム指標
- 達成・未達を責めない
- 「どう工夫すれば上がるか」を議論する
③ 管理職が見るべき視点
- KPI未達=スタッフの努力不足ではない
- 構造(業務・導線・情報共有)の問題を疑う
- KPIは「現場を変える質問」を生むためにある
まとめ
- KPIは回復期リハの成果を“見える化”する武器
- 週150分活動量は国際基準に裏付けられた指標
- セラピー時間はアウトカムと必ずセットで評価
- KPIは管理ではなく改善のために使う
- 正しいKPI設定は、現場と管理職の信頼関係を強くする
回復期リハの価値は、数字で語れたとき、初めて組織に認められる。KPIはその第一歩です。

コメント