
みなさん、こんにちは!もんきちです。
今回は、診療報酬の対応について考えましょう。

次の改定まで耐えれば・・・・

診療報酬を“前提”にするか、“依存”するかについて考えてみましょう。
こんな方にオススメ!
- マネジメント初心者の方!
- 医療管理職の方
はじめに|「次の改定まで耐える」は、もう戦略ではない
診療報酬改定のたびに、医療現場ではこんな会話が交わされます。
- 「次の改定で戻るはず」
- 「制度が悪いから仕方ない」
- 「現場はもう限界だ」
しかし現実には、改定を待つほど経営は不安定になり、現場は疲弊しています。
一方で、
価格決定権を持たない業界・規制の強い業界でも、持続的に成長している産業は存在します。
違いは明確です。
診療報酬を“前提”にするか、“依存”するか。
診療報酬依存経営が抱える構造的リスク
■ 価格を自分で決められない産業の弱点
医療は典型的な制度価格産業です。
- 単価は国が決める
- 交渉の余地はほぼない
- 努力=収益増に直結しにくい
この構造では、外部環境の変化に極端に弱い経営になります。
■ 学術的視点:環境適応型組織になれていない
経営学では、
コンティンジェンシー理論(環境適合理論)が知られています。
組織は、環境変化に適応できなければ成果を出し続けられない
診療報酬依存が強い組織ほど、
- 環境変化を「待つもの」と捉える
- 内部変革が遅れる
- 学習が起きにくい
という傾向が指摘されています。
■ 現場努力が「経営成果」に変換されない
- 残業で回す
- ベテランがカバーする
- 若手のやる気で乗り切る
これらは短期的には機能しますが、
経営的には何も蓄積されません。
👉 頑張るほど、次が苦しくなる構造です。
他産業が実践している「診療報酬以外で守る力」
■ ① プロセスで利益を生む(製造業)
製造業では、
- 標準化
- 工程設計
- ムダの可視化
によって、単価が下がっても利益を出せる構造を作っています。
医療に置き換えると:
- 業務フローの標準化
- 役割の明確化
- 再現性のあるケア設計
👉 技術ではなく「流れ」で価値を生む。
■ ② データで判断する(IT・SaaS)
高成長IT企業では、
- 感覚よりデータ
- 会議より検証
- 根性より仮説
が優先されます。
医療でも、
- 稼働率
- 離職率
- 業務時間配分
- アウトカム指標
を経営の言葉に翻訳できるかが分かれ道になります。
■ ③ 人に依存しない(航空・インフラ)
航空業界では、
- 誰がやっても同じ結果
- ミスを前提にした設計
- 個人ヒーローを作らない
これが安全と効率を両立させています。
👉 医療も本来、最も向いているはずの考え方です。
他産業の経営手法を医療に“移植”する視点
① 診療報酬は「上限」、経営は「可変」
- 診療報酬=収益の天井
- 経営努力=コスト・再現性・持続性
と役割を分けて考えることで、打ち手が増える。
② 現場改善を「経営資産」に変える
- 改善を仕組み化
- マニュアル化ではなく構造化
- 個人技をチーム知へ
これは**知識経営(Knowledge Management)**の考え方で、多くの高成長企業が採用しています。
③ 管理職の役割を「調整役」から「設計者」へ
これからの医療管理職に必要なのは、
- 頑張る人を守る
- 問題を個人に帰さない
- 成果が積み上がる構造を描く
👉 現場と経営を翻訳できる存在。
まとめ|制度に期待する時代から、構造を育てる時代へ
これからの医療経営は、
- 「改定でどうなるか」ではなく
- 「改定がどう来ても耐えられるか」
が問われます。
他産業の経営手法は、
儲けるための技術ではなく、生き残るための知恵です。
診療報酬を否定する必要はありません。
ただし、それだけに頼らない組織を作ることが、
管理職・経営層の新しい責任です。

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