
みなさん、こんにちは!もんきちです。
今回は、臨床実習の可能性について考えましょう。

いい指導者はどんな指導者?。

管理職が教育環境を整えることについて考えてみましょう。
こんな方にオススメ!
- マネジメント初心者の方!
- 医療管理職の方
はじめに
リハビリテーションの臨床実習は、学生の成長を支えるだけでなく、未来の人材を惹きつける重要な機会でもあります。管理職が教育環境を整え、魅力的な実習文化を築くことは、組織の将来を左右する投資といえるでしょう。本記事では、臨床実習が人材確保に直結する理由と、管理職が実践できる教育環境づくりについて解説します。
臨床実習が「未来の人材」を惹きつける理由
リハビリ領域において、臨床実習は単なる学習の場ではなく、学生が将来の職場をイメージする「就職活動の第一歩」でもあります。
教育心理学の研究(Deci & Ryan, 2000, Self-Determination Theory)では、人は「有能さ」「関係性」「自律性」が満たされる環境で最も成長するとされています。これは臨床実習にも当てはまり、学生が「ここで学びたい」と感じる経験は、そのまま職場選びの動機づけになります。
実際に、臨床実習で肯定的な体験をした学生は、卒業後にその職場を志望する割合が高いことが報告されています(厚生労働省, 2020)。つまり、臨床実習は未来の人材を惹きつける「リクルートの場」ともいえるのです。
管理職がつくる魅力ある教育環境の条件
では、どのような教育環境が「学生に選ばれる職場」につながるのでしょうか。ポイントは以下の3つです。
- 教育体制の整備
- 指導者への研修を行い、学生対応の質を均一化する
- 学習目標や評価基準を明確にし、学生が成長を実感できる仕組みをつくる
- 安全で安心できる学習環境
- 医療安全を徹底することで、学生が安心して実践できる場を確保する
- 心理的安全性を担保し、「質問しやすい」「挑戦しやすい」雰囲気を醸成する
- 学びを歓迎する組織文化
- チーム全体で学生を受け入れる姿勢を示し、孤立させない
- 教育を組織全体の価値と位置づけ、スタッフの誇りにつなげる
教育学の研究(Biggs, 2003「Constructive Alignment」)でも、学習環境と評価が整合すると教育効果が最大化されるとされており、管理職のマネジメントはここで大きな意味を持ちます。
未来志向の実習マネジメント ― 管理職の実践事例
理想を掲げるだけでなく、具体的な取り組みを紹介します。
- シミュレーション教育:患者に直接触れる前に練習機会を与え、安心して技術を身につけられる
- 学生参加型カンファレンス:学生が治療計画や症例検討に参加し、主体的に学ぶ経験を積む
- フィードバックシステム:学生の意見を収集・分析し、教育体制に反映させる仕組みをつくる
これらの取り組みを通じて学生は「成長できる環境」「安心できる職場」を実感します。その体験は、卒業後に「この職場で働きたい」という強い動機づけにつながるのです。
まとめ
- 臨床実習は「教育」だけでなく「人材リクルート」の役割も果たす
- 魅力的な教育環境には「教育体制の整備」「安全で安心できる環境」「学びを歓迎する文化」が必要
- 管理職のリーダーシップにより、臨床実習は未来の人材を惹きつける「魅力ある職場づくり」へとつながる
未来の人材を育て、惹きつける臨床実習。その実現のカギを握るのは、現場を導く管理職なのです。
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