
みなさん、こんにちは!もんきちです。
今回は、優秀な人材の離職について考えましょう。

本当に残念です・・・

なぜ優秀な人材が辞めていくのかについて考えてみましょう。
こんな方にオススメ!
- マネジメント初心者の方!
- 医療管理職の方
はじめに
「なぜ、あの人が辞めたのか」——医療現場では、こうした声が後を絶ちません。臨床能力が高く、後輩からも信頼され、患者対応も丁寧。にもかかわらず、優秀な医療職ほど静かに、そして早く現場を去っていく。この現象は、個人の問題ではなく、制度と現場の構造的なズレから生じています。
本記事では、診療報酬制度や組織論、学術的知見を踏まえながら、なぜ優秀な人材が辞めていくのか、その背景と、現場・管理職が向き合うべき本質的課題を整理します。
優秀な医療職が抱える“見えない違和感”
優秀な医療職ほど、組織の矛盾に敏感です。臨床判断の質、チーム連携、患者アウトカム——こうした本質的価値を大切にする人ほど、
- 評価は単位数や忙しさ中心
- 改善提案が通らない
- 学びや挑戦の余地がない
といった環境に、強い違和感を覚えます。
動機づけ理論(Self-Determination Theory)では、人が仕事に意味を見出すには「自律性・有能感・関係性」が必要とされます。優秀な人材ほど有能感は高い一方、自律性が奪われる環境では急速にモチベーションを失うことが示されています。
制度と現場のズレが生む離職構造
診療報酬制度は、医療の質向上を目的としつつも、現場では「量的評価」として運用されがちです。その結果、
- 成果より作業量が評価される
- 改善より現状維持が安全
- 新しい取り組みが負担として扱われる
という構造が生まれます。
組織行動論では、努力と報酬の不一致(エクイティ理論)が続くと、優秀な人ほど“退出”を選びやすいとされます。なぜなら、選択肢が多く、市場価値を理解しているからです。
一方で、現場に残るのは「適応できた人」ではなく、「疑問を持たなくなった人」になりがちです。これは組織にとって、長期的に最も危険な状態です。
辞めない組織に変わるために必要な視点
優秀な人材を引き留めるために必要なのは、待遇改善だけではありません。重要なのは、評価と対話の質です。
- 判断プロセスや工夫を評価する
- 改善提案が議論される場を持つ
- キャリアの選択肢を可視化する
知識創造理論(SECIモデル)では、個人の暗黙知を組織知へ変換できる環境が、人材定着と組織成長を両立させるとされています。
優秀な人が辞めない組織とは、「能力を使い切れる組織」です。逆に言えば、能力を持て余す環境では、人は静かに去っていきます。
まとめ
優秀な医療職が辞めていく理由は、個人の忍耐不足ではありません。
- 制度と現場運用のズレ
- 評価軸の単純化
- 対話と成長機会の欠如
これらが重なった結果です。
人が辞める前に、組織は何を問い直すべきか。
「なぜ去ったのか」ではなく、「なぜ残れなかったのか」——この視点こそが、これからの医療組織に求められています。

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