
みなさん、こんにちは!もんきちです。
今回は、公的急性期病院を取り巻く競争や協調について、論文事例をもとにまとめてみました。

他の事例を考える余裕なんてありませんが・・・

時には、周囲の事例を参考に、自部署について考えてみるのもいいですね。
こんな方にオススメ!
・組織管理について何から手を付ければいいかわからない方!
・他組織など外の情報をもとに、大きい視点を持てるようになりたい方!
・医療業界の仕組みを知りたい方!
目標
事例検討から、その施設の課題や改善案などを考えられるようになる!
課題解決能力の向上へ!

問題に対し、ボトルネックを捉え、それに対する改善を考えられるようになりましょう!
事例の簡単な紹介と問題
某二次医療圏は、15%の病床過剰の状態にあります。これまでにない医療需要の高まりと、救急患者や外来患者の増加が重なり、病院間での競争が避けられない状況に陥っています。特に急性期病院は、患者の急激な症状に対応するための即応体制が求められていますが、同時に医療資源の制約も課題となっています。
- 医療圏の中で、急性期病院が多い
- 救急患者の増加とともに、他病院と取り合いになっている。
- 救急対応をするために、患者さんに早く退院してもらわないといけない。

こういう状況だと、皆さんはどのような方策を考えますか?

んー、患者さんが早く退院できるように、リハビリを頑張る!?
競争から独自の強みを活かした協調戦略
競合が多い状況下で、A急性期病院の医療連携は極めて重要です。患者に対して切れ目のない医療を提供するためには、病院同士が協力し合う必要があります。競争が激しい医療環境の中で、個々の病院が持つ専門性と役割を最大限に生かすことで、地域の医療ニーズに応えられるのです。
成功要因の分析
協調が成功した要因として、以下の点が挙げられます。
社会的ニーズと医療の志
地域の医療を担う急性期病院は、同じ志で、同じ問題を抱えています。これらを、共有し合うことで、、病院間の協力体制が整い、地域全体の医療が向上します。
急性期病院の差別化
急性期を専門とする病院同士が同じ患者を取り合うと、医療資源が無駄に消費される可能性があります。しかし、A急性期病院では循環器や脳、消化器を中心とした専門医療を提供しており、B急性期病院では心臓カテーテルや肺がんに特化しています。これにより、横の連携が強化され、各病院が得意分野を持つことで役割分担が明確になり、無駄な競争を避けることができています。
連携の強化
A急性期病院は、縦の連携にも強化しています。具体的には、回復期や地域包括ケア病棟、在宅まで、どの状態の患者さんでも、送り出せる状態にしています。これにより、患者さんを、連携待ちの状態にせず、スグに連携施設に送り出せることで、次の急性期の患者を受け入れる状態を作り出せます。

これが、今の地域医療連携推進法人の礎になっている形ですね。
事例からの学び
今回の事例のように、それぞれの病院において、競争関係にあったとしても、志が同じであれば、やりようによっては協調できることが判明しました。
今回のポイント
- 志が同じで信頼関係を築くことができれば、協調できる可能性があること
- 病院連携を横(同じ病院関係)だけではなく、縦(回復期や在宅など)でも見ることが大切

どうすれば、お互いの利害関係を合わせていけるのか!?
地域間、病院間、組織間、スタッフ間・・・
彼を知り己を知れば百戦殆(あや)うからず By孫子
まとめ
競合の中にも、協調できる可能性について、イメージできましたか?
日々の業務に直接的な関係は低いです。しかし、お互いの利害関係を合わせることは、マネジメントにおいて非常に重要な要素ですね。その要因の一例を共有できれば幸いです。

今回は以上です。
事例検討を通じて、課題解決の引き出しを増やしてもらえれば幸いです。
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