
みなさん、こんにちは!もんきちです。
今回は、努力を医療現場にどう落とし込めるのかについて考えましょう。

難しい・・・・

チェックリスト・データ・仮説検証という他産業では常識の改善手法について考えてみましょう。
こんな方にオススメ!
- マネジメント初心者の方!
- 医療管理職の方
はじめに|なぜ医療の改善は「続かない」のか
医療現場では、日々多くの改善活動が行われています。
カンファレンス、委員会、マニュアル改訂、研修会──どれも間違いなく「努力」です。
しかし、こんな違和感はないでしょうか。
- 改善が人に依存してしまう
- 成果が数字で説明できない
- 担当者が変わると元に戻る
一方、製造業・航空業界・IT企業などの他産業では、
**「改善は仕組みで回すもの」**という前提が共有されています。
本記事では、
チェックリスト・データ・仮説検証という他産業では常識の改善手法を整理し、
それを医療現場にどう落とし込めるのかを解説します。
チェックリストは「能力を下げる道具」ではない
■ 他産業におけるチェックリストの位置づけ
航空業界では、ベテランパイロットであっても
チェックリストなしでの運航は許されません。
理由は明確です。
- 人は疲労・焦り・思い込みでミスをする
- 熟練者ほど「省略」が増える
- 安全は個人の注意力ではなく、構造で守るもの
この考え方は、Atul Gawande(外科医)の研究でも示され、
手術安全チェックリストの導入により合併症・死亡率が有意に低下したことが報告されています。
■ 医療現場で起きがちな誤解
医療では、チェックリストが次のように捉えられがちです。
- 「新人向け」
- 「仕事が遅くなる」
- 「考えなくなる」
しかし実際は逆です。
👉 判断すべきところに集中するために、判断不要な部分を固定化する
これがチェックリストの本質です。
■ 医療への具体的応用例
- 初回評価時の確認項目の標準化
- カンファレンス前の情報整理チェック
- インシデント発生後の振り返り項目の定型化
「できる人がうまくやる」から
**「誰でも一定以上できる」**へ。
データなき改善は「感想」にすぎない
■ 他産業では改善=数値変化
製造業やIT業界では、改善とは次の流れで定義されます。
- 現状を数値で把握
- 介入を決める
- 再度測定
- 差分を評価
このサイクルが回らないものは、
**「改善」ではなく「試み」**と扱われます。
■ 医療現場でよくある落とし穴
- 「良くなった気がする」
- 「現場の雰囲気は良い」
- 「患者さんの反応は悪くない」
これらは重要ですが、
意思決定の根拠としては弱いのが現実です。
■ 学術的背景
Donabedianモデル(構造・過程・結果)は、
医療の質を測定可能な指標で捉える重要性を示しています。
- 構造:人員配置・体制
- 過程:介入内容・手順
- 結果:アウトカム・満足度
■ 現場で使えるデータ例
- ADL変化量
- 在院日数
- 介入回数とアウトカムの関係
- 転倒・再入院率
👉 データは現場を縛るものではなく、守る武器
仮説検証がないと、改善は再現しない
■ 他産業では「うまくいった理由」を必ず言語化する
成功したとき、他産業では必ず問われます。
- なぜうまくいったのか
- どの条件が効いたのか
- 次も再現できるか
このプロセスが仮説検証です。
■ 医療現場に多いパターン
- 「今回はたまたま」
- 「担当者が優秀だった」
- 「患者背景が良かった」
これでは、次につながりません。
■ PDSAサイクルの活用
医療改善研究でも有名なPDSA(Plan–Do–Study–Act)は、
- 小さく試す
- 結果を検証する
- 修正して再挑戦する
という学習する組織の基本構造です。
■ 医療に落とす具体例
- 「この介入で在院日数が短縮するはず」という仮説
- 実施 → データ収集
- 想定との差を検討
- 次の介入設計へ
👉 改善が「個人の武勇伝」から
👉 組織の資産に変わる瞬間です。
まとめ|医療を変えるのは情熱ではなく「型」
医療現場に努力が足りないわけではありません。
足りないのは、再現可能な改善の型です。
- チェックリストでミスを構造的に防ぐ
- データで改善を可視化する
- 仮説検証で成功を再利用する
これらはすでに、他産業では「当たり前」。
医療がそれを取り入れたとき、
現場はもっと安全に、持続的に、成長できるはずです。

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