自部署の強みや弱みを知る！病院で使えるSWOT分析の使い方

目標

マネジメントにおいて、情報の整理に有効な「２×２」の変則、「SWOT分析」について使用方法を身につける！

はじめに

病院経営の現場において、SWOT分析は非常に重要なツールです。地域社会から求められるニーズを理解し、病院の強みや弱みを把握するためには、この分析が欠かせません。ここでは、SWOT分析の基本とその具体的な活用方法について詳しく解説します。

SWOT分析とは

まず初めに、SWOT分析とは何かを定義します。この分析は、内部環境（強みと弱み）と外部環境（機会と脅威）を評価するためのフレームワークです。病院や自部署が直面する様々な課題や機会を明確にすることで、経営戦略を立案する際の基盤となります。

SWOT分析の各要素

強み（S）

病院の強みとは、内部環境におけるポジティブな要素です。たとえば、患者数が多いことや、優れた医療スタッフが揃っていること、手術件数が多いことが挙げられます。これらの情報を集める方法として、定期的な患者満足度調査や職員の意見、手術件数などの内部データを参考にすることが効果的です。

弱み（W）

一方で、弱みは内部のネガティブな側面を指します。たとえば、若手が多く、知識の不足やリーダーシップの欠如がこれに該当します。これらの情報は、スタッフとの個別面談や内部評価を通じて把握することができます。

機会（O）

機会は、自施設以外となる外部環境からのポジティブな影響を指します。地域の健康意識の向上や、新たな医療プログラムの導入、人口増加などが含まれます。「都道府県　医療圏」と調べると人口動態などが把握できます。詳しくは、こちら！

また、競合病院や施設の動向を把握し、地域のニーズを把握すること、日本医療の重点ポイントなどを把握し、自組織の機会になるか判断してみましょう。

脅威（T）

脅威は、自施設以外となる外部環境からのネガティブな影響です。例えば、診療報酬の引き下げ、競合病院の増加、人口減少がこれに該当します。競合分析や地域の医療動向を調査することで、脅威を特定し対策を講じることが可能です。

SWOT分析のマトリクス

SWOT分析​	目標達成する上で プラス要因​​​	目標達成する上で マイナス要因​​​
内部要因​自施設の中に 目をむける​	強み​	弱み​
外部要因自施設以外に 目をむける​​	機会​	脅威​​

先ほどの、強みや弱み、機会や脅威の調べた結果を埋めていくことで、自組織の特徴が現れてきます。

SWOT分析結果からの活用方法

SWOT分析​ 一例	目標達成する上で プラス要因​​​	目標達成する上で マイナス要因​​​
内部要因​自施設の中に 目をむける​	強み​ 手術実績が高い 7：1の入院基本料を取得 DPCで入院期間１を算定	弱み​ 人員不足 離職率に不安 高齢者層の増加に伴う、退院支援が不十分
外部要因自施設以外に 目をむける​​	機会​ 医療需要は増加の見通し 診療報酬上急性期充実の傾向 後方連携施設数が増加傾向	脅威​​ 全体的に見れば、診療報酬のマイナス改定傾向 高齢化に伴う、交通アクセス能力低下

• 自組織は急性期病院であり、高単価高回転を求められる。現在、提供できていそう。
• 人員不足が否めないので、どこに人材が必要か、逆に割けるところはないか見直しが必要か。
• リクルートの活性化
• 安心して退院や転院ができる環境を整える必要がある。
• 高齢者はうちまで、どうやって来院しているのか。今後は、配車なども検討。
• 急性期を充実をしてた結果、どうなったかを示していき、さらなる充実を狙う必要がある。

まとめ

SWOT分析のイメージは持てましたか？

この分析は、内部環境（強みと弱み）と外部環境（機会と脅威）を評価するためのフレームワークです。病院や自部署が直面する様々な課題や機会を明確にすることで、経営戦略を立案する際の基盤となります。