
みなさん、こんにちは!もんきちです。
今回は、若手の治療計画立案能力ついて考えていきたいと思います。

それがどうかしたの?

計画なき治療は、終わりなき旅になります!
こんな方にオススメ!
- マネジメント初心者の方!
- 医療管理職の方
はじめに
リハビリ専門職の現場では、「治療計画が立てられない」という悩みを抱えるスタッフが少なくありません。これは新人セラピストに限らず、中堅スタッフにも共通する課題です。本記事では、その原因を明らかにしながら、明日から実践できる3つの改善策を紹介します。治療の質とチーム連携を高めるヒントを、ぜひ最後までご覧ください。
なぜ治療計画が立てられないのか? 〜現場で見られる主な課題〜
治療計画が立てられない背景には、複数の要因が絡み合っています。
まず大きいのが、「抽象的なゴール設定」です。リハビリは患者個々の生活背景や目標が異なるため、明確な評価基準が作りづらく、計画自体がぼやけがちになります。
また、リハビリ職の教育課程では、評価・実施には時間が割かれても、「計画立案」に関する体系的な訓練が少ない傾向があります。現場に出てからも、先輩スタッフが計画を“感覚的”に行っていると、学ぶ機会が失われます。
このように、「知識が不足している」だけでなく、「フィードバックの機会がない」「指標が曖昧」といった構造的な問題が背景にあるのです。
治療計画立案の失敗が招くリスクとは?
治療計画がうまく立てられないと、様々なリスクが現場に波及します。
たとえば、患者のニーズに合ったプランが作れず、リハビリの効果が実感できなくなれば、治療へのモチベーションも低下します。これが満足度の低下につながり、病院や施設の評価にも影響を与えます。
また、チーム医療において治療方針が共有されないと、医師や看護師、他のスタッフとの連携に支障が出ます。結果として、指導体制の非効率化や新人教育の停滞が発生する恐れがあります。
治療計画の質は、個人のスキルだけでなく、組織全体のパフォーマンスに直結しているのです。
具体的な3つの改善策
1. 「目的→目標→手段」の階層構造で考える訓練
治療計画では、「何のために」「どこを目指して」「どうアプローチするか」という三層構造が欠かせません。
例:
- 目的=ADL自立
- 目標=3週間以内に室内歩行が自立
- 手段=歩行訓練+筋力強化
この構造を繰り返し練習することで、思考が整理され、論理的な治療計画が立てられるようになります。
2. 先輩とのロールプレイ&フィードバックの導入
実際の症例を使って先輩とロールプレイし、計画を立ててみる → フィードバックをもらう、というサイクルが非常に効果的です。
その場で考える力が育ち、フィードバックによって“見えていなかった視点”を補うことができます。
3. 治療計画テンプレート・評価フレームの整備
現場全体で使える治療計画のテンプレートを導入しましょう。例として、SOAP形式やI-O(Input→Output)モデルなどがあります。
評価軸が標準化されることで、新人でも迷わず計画が立てられるようになります。
まとめ
リハビリ専門職が治療計画を立てられない背景には、「体系化されていない教育」と「現場の支援体制の弱さ」があります。
しかし、階層構造による計画思考や、ロールプレイ、テンプレート活用など、具体的な改善策は確実に存在します。
一人ひとりのスキルアップはもちろん、チームとして教育・支援の仕組みを整えることで、リハビリの質と患者のQOLは大きく向上するでしょう。
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