【2024年度診療報酬改定】リハビリ職の人材が辞めない!ベースアップ評価料を活かす3つの工夫

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もんきち
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みなさん、こんにちは!もんきちです。

今回は、ベースアップについて考えたいと思います。

スタッフ
スタッフ

ベースアップは最高!

もんきち
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ベースアップだけで、満足しないように、次の一手も考えておくことが重要ですね!

こんな方にオススメ!

  • マネジメント初心者の方!
  • 医療管理職の方

はじめに

2024年度の診療報酬改定で新たに導入された「ベースアップ評価料」。リハビリ専門職の人材不足が続くなか、給与面での魅力アップを図るこの制度に、多くの医療機関が注目しています。

しかし、「賃上げ=定着」とは限りません。むしろ、給与以外の要素が定着率を大きく左右しているのが現実です。今回は、ベースアップ評価料を単なる加算で終わらせないための“3つの工夫”について、実際の事例も交えて詳しく解説します。

ベースアップ評価料とは?2024年度診療報酬改定の背景とポイント

2024年度の診療報酬改定で新設された「ベースアップ評価料」は、医療・介護現場における賃上げを後押しする制度です。急激な物価上昇や人材不足が深刻化するなか、職場の待遇改善を促す目的で導入されました。

リハビリ専門職もその対象となり、基本報酬に加えて、一定の賃上げを行った医療機関には評価料が加算されます。たとえば月額平均6,000円以上の賃上げを行うことが条件となるケースがあり、医療機関としては活用しない手はありません。

しかし、単なる「給与の底上げ」で終わってしまうと、期待するほどの人材定着や満足度向上につながらないのが実情です。ここからは、そのベースアップ評価料を「組織力強化」や「人材定着」につなげる工夫について掘り下げていきます。


単なる賃上げでは不十分!エンゲージメント向上と定着率アップの仕組み

「給料が上がれば辞めない」は半分正解で、半分誤解です。職員がその職場で働き続けたいと感じるかどうかは、「給与」よりもむしろ「働く意味」や「成長実感」、「人間関係」に左右されます。これらをまとめて高める指標が“エンゲージメント”です。

たとえば、ある病院では賃上げと並行して、定期的な1on1面談の仕組みを導入。職員の声を拾い、キャリアの方向性に合わせた役割や研修を提案する仕組みを整えました。その結果、離職率が20%から10%にまで改善したという実績があります。

また、チーム内で感謝の言葉を可視化する「ピアボーナス制度」を導入した法人では、職場全体の雰囲気が前向きに変わり、若手職員の離職が激減したという例も。

※「ピアボーナス制度」とは、従業員同士が賞賛や承認とともに少額の報酬を互いに送り合う仕組みです。

つまり、ベースアップ評価料を“入り口”として、人材との信頼関係を深め、働きがいのある職場をつくることが定着率アップには不可欠なのです。


採用ミスマッチを防ぐ!組織の情報発信と採用段階からの工夫

どれだけ職場環境が良くても、採用した人材と組織の方向性が合っていなければ、早期離職のリスクは高まります。そこで重要になるのが、採用前からの「組織の情報発信」です。

実際に、SNSや採用ページを活用して、「どんな理念で動いているか」「どのような職員が活躍しているか」を可視化して発信する施設では、採用後のミスマッチが明らかに減ったといいます。

さらに、インターンや見学制度を通じて“現場の空気”を体感してもらうことで、納得感のある入職につながります。こうしたプロセスはベースアップ評価料の活用とも親和性が高く、「待遇も良く、理念にも共感できる」職場として魅力をアピールできるのです。

まとめ

ベースアップ評価料は、リハビリ専門職の人材確保と定着のための有効なツールです。しかし、それを「ただの賃上げ」に終わらせず、エンゲージメントの向上や採用の質向上と結びつけてこそ、組織全体の力となります。

職員が「ここで働きたい」と感じる職場をつくるには、制度を活かす戦略と現場の工夫が欠かせません。今回紹介した3つの工夫を、ぜひ貴院でも取り入れてみてください。

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