リハビリ管理職が知っておくべき“ロール・トランジション”:現場からマネジメントへの適応術

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もんきち
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みなさん、こんにちは!もんきちです。

今回は、現場からマネジメント分野への適応について思います。

スタッフ
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やるしかないんじゃないの?

もんきち
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自分の環境を客観的に整理しておくことで、気持ちにゆとりができますよ!

こんな方にオススメ!

  • マネジメント初心者の方!
  • 医療管理職の方

はじめに

リハビリ専門職が管理職になると、求められるスキルや視点が大きく変わります。
「どう接すればいい?」「本当に自分に向いているのか?」といった不安や戸惑いは、ロール・トランジションという理論で説明できます。この記事では、そんな変化への適応を乗り越えるための理論と実践策を紹介します。

ロール・トランジションとは何か?

「ロール・トランジション(Role Transition)」とは、ある役割から別の役割へと移行する際に生じる心理的・行動的な変化や適応過程を指します。
特にリハビリ専門職がプレイヤーから管理職に昇進するタイミングでは、求められるスキルや人間関係、責任が大きく変化し、戸惑いを感じやすくなります。

このプロセスは、Bridges(1991)のトランジション理論でも「終わり(Ending)→ニュートラルゾーン→新たな始まり(New Beginning)」という三段階で説明され、変化よりも“心理的適応”が重要だとされています。
管理職としてのアイデンティティの獲得には、この内面的な転換が避けて通れません。


リハビリ現場で起こるロール・トランジションの実態

臨床現場で優秀だったセラピストが、管理職に就いたとたんに「話が通じない上司」になる現象。これは、ロール・トランジションがうまくいっていない典型です。

たとえば、同僚との距離感を保てず「仲間モード」のままで失敗する、逆に急に“指導者モード”になりすぎて部下の信頼を失う――など。
こうした現象は、Mintzberg(1973)が指摘した「管理職の10の役割」の変化を理解せずに移行していることが原因ともいえます。

現場では、LEAD評価ツールや360度フィードバックを用いた診断で、自らの役割認識の偏りを可視化する取り組みが始まっています。


成功するロール・トランジションのポイントと支援策

ロール・トランジションの成功には「自己理解」と「環境支援」が不可欠です。Bridgesの理論に基づけば、管理職としての“新たな自分”に慣れるまでのプロセスは時間がかかります。

ここで有効なのが、メンター制度やOJT、コーチングといったサポート体制。WHOの支援フレームやOECDの人材開発ガイドラインでも、こうした人的資源への投資が強調されています。

また、リハビリ分野では**LEAD評価指標(Leadership Effectiveness Assessment for Development)**の活用も有効。具体的な行動特性に基づいたフィードバックで、自己の変化を促します。

まとめ

管理職として成長するためには、「役割の変化」だけでなく「自分自身の内面の変化」にも向き合うことが不可欠です。ロール・トランジションの理解と適切な支援を得ることで、より自信を持って組織をリードできるようになります。自分自身の“変化の旅”を、今日から始めてみませんか?

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