
みなさん、こんにちは!もんきちです。
今回は、管理職が陥りやすいジレンマについて考えたいと思います。

日々悶々としています!

理想と現実のギャップを理解することからはじめましょう!
こんな方にオススメ!
- マネジメント初心者の方!
- 医療管理職の方
はじめに
「臨床は自信がある。でも管理職になったら、何から手をつけたらいいのか分からない――」
そんな戸惑いの声を、全国のリハビリ現場で耳にする機会が増えています。
リハビリ専門職として現場経験を積んだ先に待っている“管理職”という新たな役割。
それは、現場とはまったく異なるスキルや視点を求められる、まさに「キャリアの分岐点」とも言えるポジションです。
しかし多くの管理職1年目の方が、**「やる気が出ない」「自信が持てない」**といった“心のジレンマ”を抱えています。
なぜ、意欲的に働いてきた専門職が、リーダーになった瞬間に迷い始めてしまうのでしょうか?
本記事では、リハビリ専門職が管理職として新たなスタートを切るときに直面する心理的課題と、その背景にある動機づけ理論や組織心理学に基づいた解決のヒントを、わかりやすく解説していきます。
新たな役割への戸惑い ― 期待と現実のギャップ
現場で信頼を集め、臨床スキルを認められて昇進したリハビリ専門職の管理職。しかし、いざ「管理職」になると、誰もが感じるのが**「想像していた役割と違う」**という戸惑いです。
- 「人をマネジメントするより、治療していた方が楽しい」
- 「経営的な数値や会議資料、苦手です…」
- 「スタッフとの距離感、どうしたらいいのか分からない」
これらはすべて、多くのリハビリ管理職に就いた際に抱える“あるある”の悩みです。
これは**「ロール・トランジション」**という心理的現象であり、役割の変化にうまく適応できないことからくるストレス反応だとされています。
「ロール・トランジション(Role Transition)」とは、
ある役割(ロール)から別の役割へと移行する際に生じる心理的・行動的な変化や適応のプロセスを指します。
例:リハビリ専門職の場合
臨床の現場スタッフ(プレイヤー)から、管理職(マネージャー)へと立場が変わることで、
- 求められるスキルが変化する(例:専門知識 → 組織運営・人材育成)
- 人間関係の距離感が変わる(仲間 → 部下)
- 役割への期待や責任が増す(成果の責任や意思決定の重み)
こうした変化に戸惑いやストレスが生じやすく、適応には支援や時間が必要です。
心理学や組織行動論では、ロール・トランジションは「アイデンティティの再構築」や「役割葛藤」の観点からも重要なテーマとされています。
“やる気”が出ないのはなぜか?モチベーション理論で読み解く
昇進したのに“やる気が出ない”“逃げたくなる”という感情には、動機づけの理論が関係しています。
ハーズバーグの「動機づけ・衛生理論」
- 衛生要因(給与、職場環境、対人関係)が整っていないと、不満は増すがやる気には直結しません。
- 動機づけ要因(達成感、承認、責任)が満たされないと、やりがいを感じられなくなります。
デシとライアンの「自己決定理論(SDT)」
人は以下の3つが満たされたときに、内発的動機づけ(本当のやる気)が生まれるとされています。
- 自律性:自分で選択できている感覚
- 有能感:できるという実感
- 関係性:人とのつながり
新米管理職はこれらが崩れやすく、「誰にも相談できない」「何をしても評価されない」と感じることで、モチベーションが下がるのです。
やる気を取り戻すための3つの実践ステップ
管理職として前向きに進むために、以下の3つの実践が効果的です。
1. ロールモデルと繋がる(Mentorを持つ)
成功しているリハ管理職と意見交換することで、自分の成長を客観視できます。
病院外の研修会やオンラインサロンなども活用しましょう。
「やる気の源泉」を棚卸しする
あなたが“これなら頑張れる”と感じる瞬間は何か?書き出すことで、管理職の中にも自分らしい軸を見出せます。
小さな成功体験を意識して積み重ねる
完璧な管理職を目指すより、1人のスタッフが「ありがとう」と言ってくれた日を、成長の証と捉えましょう。
心理学では**「自己効力感(Self-Efficacy)」**の積み上げが、長期的なやる気につながるとされています。
🔍 まとめ
管理職という新たな舞台は、最初こそ戸惑いと葛藤の連続。
でも、それは変化の入り口であり、未来を切り拓くチャンスでもあります。
“やる気が出ない”のは、あなたが真剣に向き合っている証拠。
まずは、今の感情にラベルを貼って、少しずつ自分を取り戻していきましょう。
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