
みなさん、こんにちは!もんきちです。
今回は、診療報酬改定について考えましょう。

またややこしいの!?

ピンチをチャンスに変えれるか!?考えてみましょう。
こんな方にオススメ!
- マネジメント初心者の方!
- 医療管理職の方
はじめに
診療報酬改定は、医療機関にとって“変化を強要されるイベント”だと思われがちです。しかし、近年の制度改定の方向性を見ると、それは単にルールが変わったのではなく、医療の価値基準そのものが変わろうとしていることが分かります。特にリハビリ領域では、治療量ではなく成果、そして退院後の生活を支える機能が求められています。つまり、改定は脅威ではなく、未来のリハビリ部門を形づくる強力なヒントなのです。本記事では、診療報酬改定をチャンスに変えるために、今現場が取り組むべき4つの改革を整理します。
なぜ診療報酬改定は“危機”ではなく“転換点”なのか
診療報酬改定を聞くと、多くの医療現場では、
- 収益減るのでは?
- 算定条件が厳しくなる…
- 書類が増えるだけ…
とネガティブな反応が先に出ます。
しかし、改定の方向性はここ数年一貫しています。
“量の医療から質・成果の医療へ”
これは、単なる制度変更ではなく医療モデルそのものの変換点です。
特にリハビリ部門に対しては、
- アウトカム(成果)
- データ提出
- 多職種連携
- 退院後支援
といった視点が強く求められています。
見方を変えれば、
【きちんと成果を出し、地域に必要とされるリハ部門は評価・選ばれる時代】
が始まったということです。
制度は、現場に“方向性”を示してくれています。
リハビリ部門が取り組むべき4つの改革
では、現場が具体的にすべきことは何か。
答えは次の4つです。
①データ活用による運営改善
データ提出加算やアウトカム評価制度は、「義務」ではなく「競争力」になります。
数値化すべき項目例:
| 指標 | 目的 |
|---|---|
| FIM利得 | 介入効果の可視化 |
| 在宅復帰率 | 病棟機能評価 |
| リハ早期介入率 | パス最適化 |
| 退院後評価(再入院率など) | 地域連携の質の証明 |
研究でも、データ活用病院は意思決定スピードが高く、回転率・アウトカムが改善することが示されています。
②アウトカム評価を軸にしたリハ設計
海外研究(Haines 2013, Pedersen 2019)では、
“訓練量よりも、目標共有・生活設計・多職種介入が回復に影響”
することが示されています。
つまり、
「何時間訓練したか」より「患者が何を再獲得したか」
が価値になります。
③タスクシフト×ICT活用
AI問診、電子リハ計画、遠隔モニタリング、動画教育、患者用オンライン情報──
ICT導入施設は平均20〜30%業務が効率化したという国立研究結果もあります。
④退院支援・地域連携の強化
退院日は退院決定した日ではなく、入院時点で見えているべき未来です。
特に効果が高い施策:
- 退院前訪問リハ
- 福祉用具・住宅改修連携
- 家族教育/生活訓練プログラム
これらは、在宅継続率を上げ、地域医療機関からの信頼と紹介率を高めます。
“改革できる組織”になるためのフレーム
改革が進まない理由の多くは「正しい道が分かっているのに実行できない」ことです。
成功施設には共通点があります👇
📌組織を動かす4つの運用型思考
| 視点 | 例 |
|---|---|
| ✔ 見える化 | KPI・算定状況・成果ダッシュボード |
| ✔ 共通言語化 | ICT・アウトカム・退院支援の基準 |
| ✔ 小さく試す | 1病棟/1疾患モデルで先行導入 |
| ✔ 継続改善 | PDCA → OODA → 改善文化 |
まとめ
診療報酬改定は、医療機関が現状維持を続けるか、それとも未来基準のリハビリ部門へ進化するかを問うメッセージです。成果を示し、地域とつながり、患者の生活価値を高める組織は間違いなく選ばれ続けます。変革は一足飛びではなく、小さな改善の積み重ねです。今動く病院は、3年後、確実に評価が変わります。

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