
みなさん、こんにちは!もんきちです。
今回は、組織の構造について考えましょう。

構造?・・・・

「構造を変えるマネジメント」について考えてみましょう。
こんな方にオススメ!
- マネジメント初心者の方!
- 医療管理職の方
はじめに|なぜ医療改革は「人の問題」にすり替わるのか
医療現場で課題が起きると、よく聞く言葉があります。
- 若手の意識が低い
- 中堅が育たない
- 管理職の力量不足
- ベテランが変わらない
こうした言説は一見もっともらしく聞こえますが、
他産業の組織マネジメント視点では、極めて危うい発想とされています。
なぜなら──
人は構造の中でしか行動を変えられないからです。
本記事では、製造業・IT・航空業界などで確立されている「構造を変えるマネジメント」を整理し、
それを医療組織にどう応用できるのかを解説します。
「人を変えよう」とする組織が失敗する理由
■ 行動は個人の意思より環境に左右される
組織心理学・行動経済学では、
人の行動の大部分は環境(構造)によって規定されることが示されています。
有名な例が、Kurt Lewinの式です。
B(行動)= f(P:個人 × E:環境)
つまり、
どれだけ優秀で意識の高い人材でも、環境が変わらなければ行動は変わらない。
■ 医療現場にありがちな「人頼み構造」
- 暗黙知が共有されない
- 業務フローが人ごとに違う
- 判断基準が曖昧
- ミスが起きても個人反省で終わる
この状態で行われるのが、
- 研修を増やす
- 指導を厳しくする
- 気合・責任感を求める
👉 **これは「構造放置型マネジメント」**です。
■ 他産業では「個人依存=リスク」
航空業界や製造業では、
- 個人の勘に依存
- 属人化した判断
- 例外対応の多発
これらはすべて重大リスクとして扱われます。
他産業が先にたどり着いた「構造を変える」発想
■ 構造とは何か?
組織における「構造」とは、以下の総体です。
- ルール
- フロー
- 権限と責任
- 情報の流れ
- 評価指標
他産業では、構造は設計・検証・更新されるものと認識されています。
■ 具体例①:製造業(トヨタ生産方式)
- 標準作業の徹底
- 異常が起きたら止める権限を現場に付与
- 問題は個人ではなくプロセスに紐づける
→ 「ミスしない人」を育てるのではなく
→ 「ミスが起きにくい構造」を作る
■ 具体例②:IT業界(DevOps)
- 属人化を防ぐドキュメント文化
- 仮説→実装→検証の高速ループ
- 成果はチーム単位で評価
→ 個人のヒーローを作らない設計
■ 学術的根拠
James Reasonのスイスチーズモデルでは、事故は個人ミスではなく防御構造の欠陥の重なりで起きるとされています。
医療安全研究でも、「人の注意力」に依存する対策は最も脆弱と結論づけられています。
医療組織に応用するための「構造改革」3つの視点
① 判断を個人から切り離す
- 評価基準の明文化
- 判断フローの可視化
- チェックリスト化
👉 「誰がやるか」より「どう判断するか」
② 情報が自然に流れる仕組みを作る
- 多職種で共有する共通指標
- カンファレンスの目的明確化
- データを会話の中心に置く
👉 雑談ではなく構造化された対話へ
③ 成果と学習が循環する設計
- PDSAサイクルの定着
- 成功・失敗を組織知に変換
- 改善が属人化しない仕組み
👉 「うまくいった人」ではなく
👉 「うまくいった構造」を残す
まとめ|管理職に求められる役割は変わった
これからの医療管理職に求められるのは、
- 叱ることでも
- 教えることでもなく
👉 「構造を設計すること」
人が自然と良い行動を取れる環境を作る。
それこそが、持続可能で安全な医療組織への第一歩です。

コメント