
もんきち
みなさん、こんにちは!もんきちです。
今回は、訪問リハビリの経営について考えましょう。

スタッフ
どうすればいいの?

もんきち
様々な事業の経営について考えてみましょう!
こんな方にオススメ!
- マネジメント初心者の方!
- 医療管理職の方
はじめに
訪問リハビリ事業の経営は、「事業収益」と「看護師比率」という相反する要素のバランスに大きく左右されます。本記事では、経営者の視点から見た課題と、管理職に求められる役割、そして経営者が評価する管理職像について学術的根拠を交えながら解説します。
訪問リハビリ経営における「事業収益」と「看護師比率」の課題
訪問リハビリ事業は、医療保険・介護保険制度に基づく収益構造の上に成り立っています。特に、看護師の配置比率はサービスの質を担保する一方で、人件費を大きく圧迫する要因となります。
厚生労働省の調査(令和5年介護事業経営実態調査)でも、訪問看護・リハビリ事業所の多くが「人材確保の難しさ」と「人件費率の上昇」を経営課題に挙げています。
学術的にも、医療・介護経営学の研究では「人材構成と収益性のバランスが組織の持続可能性を左右する」と指摘されており(Ono et al., 2020)、単なるコスト削減ではなく、質を維持しながら効率を高める戦略が求められます。
管理職が果たすべきバランス調整の役割
管理職の役割は、単にスタッフを配置するだけではありません。
- 収益と人材配置の両立:例えば、訪問件数を増やすだけでなく、看護師とリハビリスタッフの連携により効率的に訪問ルートを組むことで、収益性を維持しつつサービスの質を高めることができます。
- 離職防止とチームマネジメント:人材不足の時代においては、スタッフの定着が最重要課題。職場の心理的安全性を高めるマネジメントは、離職率低下と収益安定化につながります。
- データに基づく意思決定:EBM(Evidence-Based Medicine)の発展系である**EBMgt(Evidence-Based Management)**を実践し、稼働率・単位数・患者満足度などの数値をもとに改善策を打ち出すことが期待されます。
経営者が評価する管理職のスキルと行動
経営者から信頼される管理職には、以下の特徴が見られます。
- 提案力:現場課題を経営視点で整理し、「コスト削減」だけでなく「収益改善」につながる具体案を提示できる。
- リーダーシップ:看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士といった多職種をまとめ、相互に協力しやすい環境をつくる。
- 戦略的人材育成:若手スタッフを計画的に育て、将来の幹部候補を育成する。これは組織の持続可能性を高める投資として経営層から高く評価されます。
このように、経営者にとって魅力的な管理職とは、短期的な収益だけでなく、中長期的な組織成長を見据えてバランスをとれる人材なのです。
まとめ
訪問リハビリにおける管理職の役割は、単なる人員管理にとどまりません。
- 収益と人材配置の両立
- 離職防止を含むチームマネジメント
- 経営層に伝わる提案力とリーダーシップ
これらを兼ね備えた管理職こそが、経営者から信頼され、組織の成長を支える存在となります。質と収益のバランスを戦略的にとる視点を持ち、持続可能な経営に貢献することが、訪問リハビリ管理職に求められる最大の使命です。
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