
みなさん、こんにちは!もんきちです。
今回は、カンファレンスについて考えましょう。

カンファレンスは話し合うことですよね?・・・

「質の高いカンファレンス設計」の実践方法について考えてみましょう。
こんな方にオススメ!
- マネジメント初心者の方!
- 医療管理職の方
はじめに
回復期リハビリテーションにおける多職種カンファレンスは、単なる情報共有の場ではありません。
入院早期からの退院支援、ADL向上、離床レベルの進行など、患者の人生を左右する重要な意思決定の場です。
本記事では、科学的根拠をもとに「質の高いカンファレンス設計」の実践方法を整理し、現場で即使えるノウハウとしてまとめました。
なぜ回復期カンファレンスの質が成果を左右するのか
回復期リハビリテーションでは、多職種が同じ方向を向いて患者のゴールに向かうことが極めて重要です。
しかし現実には、各職種が持つ情報が統合されず、カンファレンスが「発表の場」で止まり、意思決定につながらないケースも少なくありません。
研究では、多職種カンファレンスの質がADL回復や在院日数短縮に寄与することが示されています(Kaur et al., 2019)。
これは、医師・看護師・療法士・MSWが保有するデータが相互補完的な効果を持つためです。
特に回復期では以下の要因が意思決定のスピードと質を左右します:
- 身体機能の回復予測
- 認知・高次脳機能
- 家族の支援体制
- 自宅環境のバリア
- 多職種が抱える「観察のズレ」
これらが統合されて初めて「最適な退院・生活目標」が決まるため、カンファレンスの質そのものがアウトカムを決めると言っても過言ではありません。
質の高いカンファレンスを生む“情報整理の型”とは?
質の低いカンファレンスの共通点は、「情報量は多いが結論につながらない」という状況です。
そのためには、情報整理に“型”が必要です。
① 評価情報をICF基盤で整理する
- **心身機能:**筋力、バランス、高次脳
- **活動:**移乗、移動、ADL
- **参加:**退院後の役割
- **環境因子:**家族・家屋・支援制度
研究でもICFベースの情報整理が意思決定の正確性を高めると報告されています。
② 「誰の意思決定に必要か」で分類する
- 医師:医学的リスク・疾患経過
- 看護師:生活上の安全管理
- PT:移動能力・耐久性
- OT:ADL・家屋適応
- ST:嚥下・コミュニケーション
- MSW:退院先・家族調整
→この分類を意識するだけで、会議の“目的に合った情報”が揃います。
③ 決定事項をテンプレート化する
- 退院先候補
- 介護度・制度利用
- 必要な家屋改修
- ADL到達目標
- 歩行レベルの見通し
- 介助力の予測
テンプレートがあると、誰が出席しても一定の質を担保できます。
成果につながる意思決定フロー
カンファレンスの目的は「結論」ではなく “アウトカムに直結する意思決定” です。
① 離床・ADL・退院支援の意思決定項目を明確にする
特に回復期でインパクトが大きい領域は以下です:
- 離床レベルの進行
- 歩行・移乗の到達見込み
- 退院先と必要な支援量
- 家屋評価によるリスク予測
- 認知・行動障害への対応
これらはリハの成果を大きく左右する“高影響領域”であり、優先的に議論すべき内容です。
② カンファレンスをPDCA化する
- **Plan:**退院目標設定
- **Do:**計画に基づく介入
- **Check:**定期カンファで評価
- **Act:**目標・介入再設定
このPDCAを組み込むと、カンファレンスが「単発の話し合い」ではなく、「成果を出す会議」に進化します。
③ 指標化して質管理する
- 結論が出た割合
- 退院支援の遅れ件数
- ゴール設定の妥当性
- 多職種満足度
- 在院日数/FIM効率との関連
これらの指標が、管理者にとっての“会議のアウトカム”となります。
まとめ
質の高いカンファレンスは、情報整理と意思決定フローに“型”を導入することで劇的に改善できます。
ICF視点の整理、多職種別の情報の分類、テンプレート化、そしてPDCAの導入により、会議の質が安定し、アウトカムへ直結する意思決定が加速します。
回復期の成果を最大化するために、今日からカンファレンス改革を始めましょう。


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