
みなさん、こんにちは!もんきちです。
今回は、スタッフの急な欠勤について考えましょう。

私が出るか、現場で回す工夫をするか・・・

自分とチームにどんな影響を与えていたかについて考えてみましょう。
こんな方にオススメ!
- マネジメント初心者の方!
- 医療管理職の方
はじめに
スタッフの急な欠勤で、あなたは現場に入るべきか迷った経験はありませんか?
私もかつて「チームを守るため」と思い、自分が現場に入ることを選び続けていました。
しかし、それが自分とチームにどんな影響を与えていたか——この記事では、学術的根拠をもとにその是非を考えます。
現場に入るべきか悩む管理職の現実
リハビリ部門の管理職であれば、スタッフの急な欠勤は避けられない日常です。
患者さんのスケジュール、加算要件、家族対応…頭をよぎるのは「誰かがやらないと」というプレッシャー。
結局、自分が白衣を着て現場に入る選択をする管理職も少なくありません。
しかし、この判断は短期的には現場を救うものの、長期的には大きなリスクを抱えています。
厚生労働省「過労死等防止対策白書」(2023)によれば、月45時間以上の残業は健康障害リスクが顕著に上昇します。
現場+管理業務を両立すると、知らず知らずのうちにこのラインを超えてしまうのです。
現場に入るメリットとデメリットを整理
まずは、管理職が現場に入ることのメリットを整理してみましょう。
メリット
- 患者サービスが途切れない
- スタッフから「頼れる上司」と認識され、信頼関係が強化される
- 急場の判断力や現場感覚が維持できる
一方で、デメリットも見逃せません。
デメリット
- 管理業務(加算確認、面談調整、人事評価)が後ろ倒しになる
- 「困ったら上司が入る」体質ができ、スタッフが成長する機会を失う
- 管理職自身の長時間労働が常態化し、バーンアウトのリスク増
心理学的にも、リーダーが過剰に現場対応を担うと**「依存型組織」**が形成されることが報告されています(Yukl, Leadership in Organizations, 2020)。
結果、チームの自律性が下がり、欠勤や異動のたびに同じ問題が再発することになります。
持続可能な対応策と仕組みづくり
管理職が「現場に入る」以外の選択肢を持つことが、長期的には組織を守ります。
対応策の例
- バックアップ体制の整備
パートタイムや外部スタッフとの契約、ジョブローテーションで欠勤時の代替人員を確保 - 業務の標準化と見える化
リハ計画書の書き方マニュアル、加算チェックリストを共有し、誰でも対応可能に - シフト運営の仕組み改善
欠勤連絡と同時に代替案が出るシステム化(チャット+スプレッドシートなど)
管理職は「現場で動く人」ではなく、「現場が止まらない仕組みを作る人」であるべきです。
現場に入る判断も、組織全体のバランスを見て“例外的な対応”として扱うことが重要です。
まとめ
- 管理職が現場に入る判断は短期的な現場維持には有効
- しかし長期的には属人化・バーンアウト・チーム依存体質のリスクがある
- 仕組みづくりと体制強化に注力することで、持続可能な欠勤対応が可能になる
急な欠勤は避けられません。
だからこそ、管理職は「その場しのぎ」ではなく「仕組みの改善」に時間を使うべきです。
今日から、自分がいなくても回る現場作りを始めましょう。
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