
みなさん、こんにちは!もんきちです。
今回は、ティール組織の可能性について考えましょう。

価値観も変わるの?

ティール組織の基本原理から、リハビリ現場での活用事例、導入の課題と解決策について考えましょう!
こんな方にオススメ!
- マネジメント初心者の方!
- 医療管理職の方
はじめに
リハビリ現場は日々、多様な患者ニーズと制度的制約のはざまで働いています。そんな中、注目されるのが“ティール組織”という新しい組織モデルです。本記事では、ティール組織の基本原理から、リハビリ現場での活用事例、導入の課題と解決策までを詳しく解説します。
ティール組織とは何か ― リハビリ現場への適用可能性
ティール組織とは、フレデリック・ラルー氏が提唱した“自己組織化する組織”の概念です。従来の階層型組織とは異なり、トップダウンの指示命令ではなく、メンバー全員が意思決定に関わるセルフマネジメントを重視します。特徴は次の3つです。
- セルフマネジメント:役職に関わらず全員が意思決定できる
- ホールネス:個性や価値観を活かせる職場環境
- 進化する目的:環境や状況に応じて柔軟に目的を更新
リハビリ現場では、患者ごとに異なるニーズへ即時対応が求められるため、この柔軟性は非常に有効です。一方、医療法や報酬制度など外部の枠組みが強く影響するため、導入には工夫が必要です。
現場での変化と管理職の役割
ティール組織導入によって、意思決定のスピードと質が変わります。現場スタッフが直接判断できるため、患者対応の迅速化やサービスの質向上が期待できます。
管理職は従来の“指示を出す立場”から、“現場が動きやすい環境を整える支援者”へと役割が変化します。例えば、スタッフが自由に提案・実行できる時間を確保したり、外部との交渉を担当したりと、サポート業務が増えます。この変化により、スタッフのモチベーションや定着率が上がったという事例もあります。
導入の課題と成功へのステップ
ティール組織導入の最大の課題は、制度と文化の両面にあります。医療現場では診療報酬制度や人事評価の枠組みが固定的で、自己決定の範囲が限られます。また、従来のヒエラルキーに慣れた文化では、全員参加型の意思決定に抵抗が出ることもあります。
成功へのポイントは、小規模な実験から始めることです。たとえば、特定のチームで“セルフマネジメント・ミーティング”を試し、その成果を共有することで、徐々に文化を浸透させます。海外の研究でも、小規模導入から全体拡大する方が成功率が高いことが示されています(Laloux, 2014)。
まとめ
ティール組織は、リハビリ現場の柔軟性と創造性を引き出す有効なアプローチです。ただし、制度や文化的な壁を越えるには、管理職の役割転換と小規模な実験導入が不可欠です。未来のリハビリ現場は、もっと自律的で、スタッフ一人ひとりの力が最大限発揮できる職場になる可能性を秘めています。
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